あまやどりの宿 雨情草庵

2012年12月14日〜2012年12月15日

11月6日は何の日かというと、日本海側でズワイガニ漁が解禁になる日。グズグズしていると人気の旅館はあっと言う間に予約でイッパイになってしまうからノンビリしていられない。今回は昨年も泊まった京都の最北、丹後半島にある「雨情草庵」で蟹にありつくことにした。京丹後はとにかく降雨量・降雪量が多い所。ハッキリしない天気と言ってしまえばそれまでだが、それをシットリと大人の宿として、雪や雨の中、温泉にでもつかってゆっくりお部屋で過ごしましょうと逆手にとった宿名がオシャレ。雄のズワイガニは3月20日まで漁が続けられるが、濃厚な内子外子が美味なメスの香箱蟹(セコ蟹)は保護の為1月初旬までしか捕る事ができない為、香箱蟹(セコ蟹)がお目当てならば解禁から1月初めまでがお薦め。

蟹を食べる時は、あのモクモクとした作業にイヤ気がさす人は多いだろう。実は私も蟹は好きだが、あの作業は好きではない。

この雨情草庵は、お宿の人が、なんとも手際よく綺麗に蟹を捌いてくれる。地味に蟹をホジホジしなくても蟹の身がホロリと取れるように傍らで用意してくれる、これが何とも嬉しい。部屋は離れ形式で、まったく人目を気にする必要もない。夕日ヶ浦温泉郷の温泉は無味無臭。しかし温泉から出た後は体が温まって汗が引くのに時間がかかるくらい。そんな「お籠り」の部屋でゴロゴロして、蟹を食べさせてもらって、またゴロゴロして・・・という極上のカニカニリラックスが味わえる。

スタッフの皆さんは、サラリとしていてベタベタ感がなく、適当に放おっておいてくれるので、その距離感が心地良い。比較的年齢層が高いスタッフさんが多く、人間が練れているというか、落ち着きがあり、安心感を持てる人が多い。

京丹後市は、直通といえるような高速道路はなく、空路も不便。とにかく大変時間がかかる。京都・大阪・神戸いずれからでも3時間以上は見ておいた方がよい。カニを食べに来るのであれば、車ならスタッドレスはマストだ。私が訪問した日の二日前は相当な量の雪が降り、雨情草庵の泊まり客はノーマルタイヤ装着だった為、翌朝スベって帰れなかったという笑い話のような話を聞いた。京都と聞けば、お寺さんを思い浮かべるが、京丹後はそのイメージからは遥かに違い、山また山に囲まれ、野菜の畑が目立ち、山から抜け出て、目が開ければ荒々しい日本海。そんな別の京都がそこにある。本当に遥々やってきたなぁ〜という「旅行した感」が得られる。夏は数々の日本海の幸、秋は松茸のコースもあるそうだ。

昨今、通販で安価なカニはいくらでも手に入る。でも遥々出かけていって、日本海を前にして食べるカニに、はじめて「今年も美味しく頂く事ができました。カニさんありがとう」という季節の恒例行事ができるというもの。カニを頂く為にだけ遠くから来てもいいんじゃないかな。

また来たい度:★★★★★(5★満点)

インターネット:不可。隣にある佳松苑(親宿)のロビーなら可と聞いた。

携帯電話:docomoアンテナ2~3本  auアンテナ4本 /  e-mobile 1〜2本