たまたま手にとった雑誌に「山桜の里十二景」の一コマとして取り上げられていた奈良県吉野山。一度行ってみたいという思いを2年間温めた。吉野山と聞いても、正直、東京から、どうやって行くのかさえわからなかった。土地勘ゼロから初め、調べに調べ、今春ようやく実現できた。まずは宿探しから始まったが、桜のピークシーズンは、どの宿も、フリー客が直接予約してくる事を敬遠し、ご贔屓さんか、大手旅行代理店からの客しか受け付けてくれない状況。数軒に断られた。これには参ったが、唯一、この竹林院群芳園だけがネット上で、半年以上前から誰でも予約ができる状況が整っており、よくは知らない宿で不安だったが、ここしか予約ができず、選べる状況ではなかった為、とにかく予約。しかし、結果として、この宿に泊まれて、本当になんてラッキーだったことかと思う。吉野山の中腹、中千本にあり、吉野駅から徒歩でも1時間弱、駅からバスに乗る場合でも終点で降りたら宿はすぐそこ。さらに奥千本に向かうバス乗り場は宿から30m。とにかく地の利がいい。そして趣のある本館の味わいと、物腰柔らかいスタッフの皆さん。何よりも「群芳園」という大和三庭園の一つと名高い庭の枝垂れ桜の素晴らしいこと。一般の観光客が入場できない夜はライトアップの妖麗な夜桜、朝日が花びらに透ける早朝の庭園も、宿泊客のみの特権。まさに「独り占め」となる。何も知らず予約した部屋が、竹林院の中で、最もロケーションが素晴らしい、朝に昼に夜に、その枝垂れ桜の表情の移り変わりを思う存分堪能できる本館の部屋だった事は、行ってからわかった。本当にダブルでラッキー。建て増しした西館・東館という鉄筋のビルが、渡り廊下で本館に接続しているが、古くて趣のある本館は吉野の歴史を感じていい。

竹林院は1300年前に、お寺として開かれ、幾多の時代を流れ、豊臣秀吉が観桜の際、千利休が作庭したのが群芳園とのこと。秀吉が持参したという椿の木が見事な枝ぶりで群芳園の入口に植えられている。

山全体が霞がかかったように、ホワァ〜っと桜色に染まる吉野山。この「一目千本」を見ようと、凄まじい数の人が、この時期に集中して押し寄せる。小さな駅、狭い道、皆無に近い駐車場、少ない宿は、人で溢れかえる。どこもかしこも、大行列。かつては修験道聖地であった山も、今では「春のお祭り山」として、人を惹きつけているようだ。

また来たい度 ★★★(★5が満点)

インターネット:ロビーのみ無線LAN可、無料、PCあり (VAIO)

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奈良県 吉野山 竹林院群芳園

2012年04月14日〜2012年04月15日