東京都内から、わずか一時間のチョイリゾートの熱海。一時期の停滞を抜け、ここ10年くらいで明るくスッキリとはしてきたものの「レトロ怪しげな温泉街」「社内慰安旅行用宴会宿の数々」の面影はいまだ街中に漂っている。私も、この「ふふ」がなければ、熱海に泊まろうとは思わなかったと思う。ここは経営を諦めた古い旅館の跡地に、スクラップ&ビルドのモデルのように、2007年12月にオープンした。 開業当初は、いかにも宿業の初心者という感じで危なっかしかったが、今では対応も手馴れてサービスのスタイルも定着してきた。「熱海海峯楼」や「箱根翠松苑」を展開する再開発コンサルタント会社が経営運営。都会生活の現代人をターゲットにした新しい形の和洋折衷旅館として洒落た佇まいの全24室は、各部屋デザインが異なり料金体系も様々。私は「お籠り感」がある小振りな部屋が好きで、部屋指定することが多い。「旅館は、着物の女将がいて、部屋食」という好みの方には向かないが、黒服に身をつつんだ若いスタッフさんが小気味良く動く館内は気持ちいい。

熱海市は観光イベントとして、年に12回もの海上花火大会を開催している。この花火がなかなかの高レベルで侮れない。ビーチに座り、海上から打ち上げられる花火を大迫力で見られる醍醐味は捨てがたく、誰もが我を忘れて大歓声を上げる。私は、この花火の日に合わせて「ふふ」に泊る事が多い。部屋から花火が見えるわけではないが、会場のビーチまではブラブラ歩いて10分、散歩にも丁度いい距離で苦にならない。

目の前に海が見えるなどの眺望はないが、全室にある源泉露天風呂とミニバーのドリンクフリーなどのサービスで、室内に篭っているだけでも十二分に楽しめる。夕食は和食か鉄板焼きの選択となり、朝食も同じく和食か洋食の選択となる。以前は料理にも、良い時悪い時の波があり安定していなかったが、今では、その心配もなくなった。日常では「ただの人」でも、ここに来ると魔法がかかり「殿様・お姫様」になるので不思議。わがままな現代人を思い切り甘やかし、その欲求を、よく満たしてくれる宿は今日も満室。

また来たい度:★★★★(5★が満点)

インターネット:全室有線LAN完備、室内にケーブル有り、PC貸し出し有り

docomo:アンテナ5 au:アンテナ5 SoftBank:アンテナ3

熱海 水口町 ふふ

2012年3月31日〜2012年4月01日