伊豆 天城湯ケ島 あせび野

2013年12月31日〜2014年01月01日

その場所に行くと年中行事の一場面が心に浮かぶという場所が誰にでもあると思う。我が家は、この「あせび野」を訪れると「正月」を思い浮かべる。ありがたいことに、それくらいの恒例行事となった。今年の元旦も元気に来ることができた。ごく普通の健康と元気が、実は当たり前の事ではなく、とても貴重で大切なのだと、維持するのには努力が必要なのだと、段々分かる歳になり、今年も変わらず同じ場所に訪問できた事に感謝感謝。

静岡県伊豆半島の中程にある天城湯ヶ島は川端康成の「伊豆の踊り子」の舞台、今でも映画のシーンのように緑多く、山と山に囲まれ、日ノ出は遅く日没は早く、一日のうち、晴れていても太陽が届く時間がとても短い。周りには派手な場所は何もない。冬に吹き抜ける強い風はとても冷たく、伊豆半島の中で中伊豆のみにチェーン規制が出る事が多い。それくらい、ここは東伊豆や西伊豆と気温が違う。日照時間が極端に短く雨が多い為、苔生した石と豆蔦に覆われた木々が鬱蒼としている。

アクティブに遊びまわりたい向きには向かないが、ジッとお籠りで、温泉と食事を楽しみにする大人の場所としては、これ以上の場所はないと思う。

その地味な場所に、安定感抜群の宿「あせび野」ができて11年目。親宿に「嵯峨沢館」を持つが、親宿よりも斬新さが光り、そこが気に入っている。女将が三つ指付きに来るような古いタイプの旅館が苦手な我々は、このアッサリとした雰囲気が好きで、今回で22回目の訪問となった。11年前といえば、旅館の各部屋に個室露天風呂が付きはじめ、部屋食ではなくダイニングで頂くスタイルが世に出てきた頃。あせび野はその先駆者的な宿で、初めて来た時は、何もかも嬉しい驚きだった。設備的にも斬新だったが、至る所に手すりが付き、段差がなく、廊下は広く、その頃バリアフリーを徹底している旅館は、ほとんどなかった為、配慮が隅々まで届いた気配り目配りに感心したものだった。その気配り目配りは衰える事無く、年々、進化しているから驚き。そして、あせび野の一番の財産は「人」だと思うほど、スタッフの皆さんは素晴らしい。明るくてサッパリと気取りがなく、適度な距離感も気持ちがいい。

繰り返し来ても飽きない理由の もう一つが「料理」。これがあるからリピートすると言ってもいいかもしれない。超ゴージャスというわけではないが、基本をガッチリと押さえた上での工夫の創作が毎度毎度の新しさを生んでいる。高レベルがずっと変わらず維持されていて、兎にも角にも「安心」していられるのが、その理由。昨年は60代の板長さんが退き40代の若い板長さんに変わった。基礎の味付けは変わらないものの、盛り付けとお品書きに「若さ」を感じる。若さゆえか、やや冒険してしまったかなという味付けもあるが、今後に期待して見守って行きたい。

設備・スタッフさん・料理と三本がシッカリとしていて、プラスお肌がスベスベになるよい泉質の温泉。人気が衰えるわけはないと思う。これからも安心を創りだしていってほしい。

また来たい度:★★★★★(5★満点)

インターネット:室内・ロビー共に無線LAN可、利用無料。PC持参

携帯電話:docomoアンテナ3~4本 auアンテナ1本 /  e-mobile 3本