京都市 大悲山 美山荘

2015年11月04日〜2015年11月05日

すっかりハマってしまった「美山荘」。大人の楽しみが増えた。

特に秋の松茸はぶっ飛びの別格で、秋を特別席とでも言おうか、必ず行かねばならないイベントの一つになった。

貴船神社から鞍馬寺を横目に見て、ひたすら進めば、車一台がやっとという道幅が時々現れる。こんな道幅でもバスや大型トラックが通っていたりするので、カーブで出くわせば、どちらかがバックでやり過ごしつつ奥へ奥へと進む。こちらは冷汗だが、土地の人は慣れたもんで、カーブの山道をすごいスピードで通り過ぎる。

建物は、母家のある「山の棟」と宿泊部屋のある「川の棟」の二手にわかれている。色が押さえられ、物静かで深い空気が漂う。今回の部屋は「山椒」という一番手前で小さな部屋をお願いしていた。なぜかというと、美山荘の中で赤くなる紅葉を窓から見ることができるのが、この小さな部屋からだけなのだ。

茶室をイメージし小振りで天井が低めの山椒の部屋は、意匠が凝っており趣がある、小さい故に落ち着ける。

大人の空間に相応しい部屋だった。ガラスの窓が川に向き、「お月見台」と呼ばれる、川にせり出して川床スタイルの涼がとれるテラスがついているのは、どの部屋も同じ。そのガラスは、まるで何もないが如く磨かれており、曇り一つない為、間違っておでこをぶつけてしまいそうだ。デザインは俵屋旅館と同じ建築家と聞く、要所要所に共通のデザインがあり、建築が好きな人は楽しんで眺められると思う。

お抹茶と、とち餅を頂くと、だんだんユルリとした気分になってくる。部屋には音の出るもの、テレビなど何もない。音は川の流れのみ。現代人の必需品「携帯」を見ると・・・docomoはアンテナがしっかりしているものの、auは全滅。宿の無線LANは、まるで月から飛んできた電波を受け取るほどに「かすか」だ。それが美山荘に来る意義の一つでもあるのだろう。ここに来るには、自然と向き合い何もしない。したとしても、好きな本でも読むのが一番なのだろう。

貸し切りになる川沿いのお風呂は、利用に制限時間はなく、のびのびと利用させていただいた後、係の女性が生姜の葛湯を持って部屋を訪れる。夕食の時間などの確認だ。本日は母家で18時半とのこと。お座敷席にテーブルを設えてもらった。料理のお皿は、いずれもお山の宝物がいっぱい詰まった大人の味満載の数々。量も調度よい、お腹イッパイなのだが、そのイッパイさが、苦しすぎる嫌なイッパイではないのだ。ここの料理の本当の良さは、若い人にはわからないだろうなぁと思ってしまう。

静かで洗練された「もてなし」を受け、季節が散りばめられた上品な料理を頂き、川の流れの音の中でグッスリ。素敵な京都の奥座敷でのお籠り。京都の観光などには目もくれず、美山荘に来るだけが目的で京都に降り立っても、なんら惜しくない、そんなお宿です。

また来たい度:★★★★★(5★満点)

インターネット:無線LAN可、利用無料。PC持参。ただし一番奥の石楠花の部屋の電波状態は低く、ほとんどつながらない。 電波の状態は部屋によって違うようだ。山椒の部屋での無線LANはまずまず。

携帯電話:docomo アンテナ5本 テザリング良好、 au 圏外