長野県 月川温泉郷 月川

2016年04月21日〜2016年04月22日

南信州阿智村(あちむら)の月川(つきかわ)温泉郷にある、小さな旅館「月川(げっせん)」の、飾り気のないサッパリとした素朴さは、あえてそう演出しようとしても、そうできるものではない。その素朴さがホッとさせてくれる。

春の花桃の季節は必ず行く「我が家の春のイベント」のひとつになった。

しかし、月川の予約・晴れ・花桃の満開 の三拍子を揃える事は難しく、毎年4月後半からは天気予報と開花情報とのニラメッコだ。自分の予約日がドンピシャと満開に当たる年もあれば、外れる時もある。今年は大きく外れたて慌てた。

開花は昨年よりも5日も早く、その後、寒の戻りもなかった為、あっという間に開花が進み例年より一週間以上も早く満開になってしまった! 今年はGWの前半に予約していたのだが、GWにはもう花びらはないだろう。

月川は規模が小さい上に人気宿の為、ましてや、この花桃の時期には満室続き、そうそう土壇場で予約の変更はできない。しかし粘ってホームページを見続け、当日になって予約変更ができ、急いで向かった。到着日の天候は雨だったが翌日は晴れるという予報に賭けた。予報は当たり目も覚めるほどの快晴と花桃を楽しむ事ができた。青い空、ピンクと白の花桃、新緑の山々。これこそが月川に来たかいがあるというシーンを今年も観ることができた。本当に有難いことだ。

長野県内とはいえ、岐阜県ギリギリ。関東圏ナンバーの車はほとんど見かけない。多くは県内か中部圏からの車だ。小さい小さい温泉郷で、見る人が見れば「何もない」山間の集落なのだが、美しい清流と澄んだ空気、抜けるように青い空、春には息を飲む色彩の花桃に囲まれ、これほど素敵な場所はないと思っている。何もないどころか、これほど、何もかも揃った場所はない。清流沿いを朝の空気を吸い込んで散歩する時の清々しさは、他の土地では味わえない。

宿に着いて靴を下駄箱に入れる。鍵を頂き、適当に部屋に通る。部屋にあるお菓子を食べつつお茶を自分でいれる。一息ついたら、泉質が素晴らしい温泉に入りに行く。ヒンヤリとした信州の空気の中、暖かな露天風呂に浸かると、自然と「ほ〜」っと溜息が出る。露天風呂の目の前に花桃が咲き、花びらが湯船に散る。時間になったら大広間で夕食。チャッカマンで自分で鍋に火を着けて、好きなタイミングでご飯を頂く。ご飯をよそるのもお茶を入れるのも自分でやる。なんか、それがとっても気楽でいい。お料理を運んでくれるのは、村のオバちゃんお姐さん達で、旅館のプロ感はなく、ホントに「村のオバちゃん」なのだ。構えるところなく、朴訥に料理をテーブルに並べてくれて、何年たっても不慣れな感じのオバちゃん達は、気さくでいい。「月川はこれでいいのだ」。

お料理は、信州牛や川魚、山菜などの地元食材を生かしたもの。派手ではないか、これがなかなかイケる。一年を通じて、メニューはほとんど変わらない。でもそれも月川らしくていい。地酒も手頃に飲めるし、数年前からは、嬉しい事に「生ビール」がメニューに参戦!(以前は瓶ビールしかなかった)風呂あがりに最高だ!こんな些細な事が最高に幸せに感じてしまうのが、月川らしさだ。

南信州は、環境省認定の日本一の星空を誇るのだそうだ。月川から車で5分ほどの、ヘブンスそのはらというスキー場は、季節によって星空を見るための夜中のゴンドラ運行、または早朝の雲海を見るための超早朝ゴンドラ運行を行っており、阿智村は派手さはなくとも地道に集客努力をしている事がわかる。ちなみに月川のご主人は、政治や経済にも鋭い感覚を持たれている方とお見受けする。彼のブログを時々拝見するが、そのキッパリとした言い口には山間で旅館を経営されている方とは思えないほどのグローバルさを感じる時もある。それ故、応援の気持ちが湧いてくる。

いつまでも、この自然がそのままで、この月川が暖かいままでいてほしいと思う。

また来たい度:★★★★★(5★が満点)

インターネット:無線LAN完備

ネット使用無料、パスワードあり。PC持参。またはロビーにPC有り、IPadも借りられる。

docomoアンテナ5 テザリング良好 auアンテナ圏外~3  e-mobile 圏外